【話題の広島県観光連盟のポスター】
【話題の広島県観光連盟のポスター】
— 木下勝寿/東証1部社長兼現役D2Cマーケッター (@kinoppirx78) 2020年12月25日
中身を読めばなぜバズったかはわかると思うが、(ぜひ先に読んでください)中身がよくても読まれなければ意味がない。
これは読まれるための仕掛けがちゃんと盛り込まれている。
これは「東京」の「駅」に貼られることを考慮して作られている。 pic.twitter.com/As7OWdXrSV
駅にはたくさんの人がいるが、その人たちはポスターを見るために駅にいる訳ではない。
— 木下勝寿/東証1部社長兼現役D2Cマーケッター (@kinoppirx78) 2020年12月25日
ただ貼ってあるだけでは多くの人の視界には入るが、読まれはしない。
人が1日で何十枚のポスターを目にしたとして、何枚が記憶に残っているだろう?
よって、まず目を止めてもらうための設計になっている。
まず、目に入った人が必ず視認するサイズで「ばかたれーっ」という広島弁のキャッチコピーを置いている。
— 木下勝寿/東証1部社長兼現役D2Cマーケッター (@kinoppirx78) 2020年12月25日
もし、あなたがパリの街角にいる時に「バカヤロー」と日本語で書かれたポスターを見つければ、必ず近くに寄って何が書いてあるか確認しにいくだろう。
それと同じである。
ターゲットの広島県人はこの広島弁のメッセージを広島駅で見ても反応しないだろう。
— 木下勝寿/東証1部社長兼現役D2Cマーケッター (@kinoppirx78) 2020年12月25日
でも、東京の駅で見つければ必ず近づいて読む。
そして、近づいて読み始めると
— 木下勝寿/東証1部社長兼現役D2Cマーケッター (@kinoppirx78) 2020年12月25日
『実は私たち、東京に住む同郷の皆さんへ、「帰っておいで」と帰省応援のメッセージをお届けする予定でした』
とある。
ここまで読んで続きを読まずに立ち去れる人がどれほどいるだろう?
これには2つのテクニックが内在されている。
— 木下勝寿/東証1部社長兼現役D2Cマーケッター (@kinoppirx78) 2020年12月25日
1つはメッセージが心に響きやすくする手法の「i メッセージ」の手法を使っている。
i (私)を主語にして伝える手法だ。
例えば子供に注意する際に
「~をやってはいけません」と言うより
「~をすると、お母さん(i )は悲しい」
と言う方が伝わる
もう一つは
— 木下勝寿/東証1部社長兼現役D2Cマーケッター (@kinoppirx78) 2020年12月25日
「私たちは元々◯◯でした。でも、□□だったので、△△と言うことになったのです」と言う構成だ。
「私たちは元々◯◯でした」を聞いて「△△でした」というオチを読まずに立ち去れる人間がどれだけいるだろう。
読みさえすれば誰でも感動する。
— 木下勝寿/東証1部社長兼現役D2Cマーケッター (@kinoppirx78) 2020年12月25日
しかし、実はそんな文章は沢山ある。
これは、良い文章を書くだけでなく、それを実際に読んでくれるように綿密に設計したことで、多くの人に読んでもらい、多くの人に感動を与えたのだ。
改めて素晴らしい仕事である。
この一枚のポスターで、
— 木下勝寿/東証1部社長兼現役D2Cマーケッター (@kinoppirx78) 2020年12月25日
どれほどの広島県人が涙を流したか。
どれほどの広島県人が故郷に誇りを持ったか。
一生に一度くらいこんな仕事をしたいものである。
これをプロデュースした山邊氏はあらゆる人の心の広島の価値を上げた。
山邊 @s_yamabe 、お前の友人であることを誇りに思うぞ!
それと、せっかく褒めてるんだからそのプロフィール写真変えた方がいいぞ^_^
— 木下勝寿/東証1部社長兼現役D2Cマーケッター (@kinoppirx78) 2020年12月25日